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社会保険・労働保険とは~健康保険法第1条(目的)、第2条(基本的理念)

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健康保険法の全体像について

日本の医療保険制度はいくつかの制度で構成されています。国民健康保険と従業員保険の2つに大別され、自営業者、農業労働者、失業者が対象となります。被用者保険には、大企業の被用者が主に加入する健康保険協会と、主に中小企業の被用者が加入する政府管掌健康保険があります。

また、船員、国家公務員、地方公務員、私立学校の教職員などのための制度があります。これらの制度により、国民皆保険が確立されています。

健康保険法に定められた医療保険は、日本の医療保険制度のひとつです。医療保険は、疾病,負傷,負傷,死亡又は出産等の短期的な経済的損失に対して保険給付をする制度になります。

基本的には金銭の支給ではなく、医療機関から直接受けられる現物支給の方法で行われます。

その結果、怪我や病気で病院や診療所に行くとき、必要な医療を少ない負担で受けることができます。日本では、国民皆保険制度に加入することで、いつでも安心して適切な医療を受けられます。

健康保険法第1条 条文

第1条(目的)
この法律は,労働者又はその被扶養者の業務災害(労働者災害補償保険法(昭和2十2年法律第5十号)第7条第1項第1号に規定する業務災害をいう。)以外の疾病,負傷若しくは死亡又は出産に関して保険給付を行い,もって国民の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的とする。

本条ついて

労災保険の給付が受けられない場合には,原則として健康保険の給付が受けられることとなっています。健康保険と労災保険のどちらの給付も受けられないといった不整合を解消しています。

事故に応じた適用の区分について

①業務災害:労災保険を適用
②業務災害以外:健康保険を適用
③通勤災害:労災保険が適用されない場合は,健康保険を適用

なお,被保険者が副業として行う請負業務中や被用者が行う請負業務中,インターンシップ中の業務上の傷病について,労災保険の適用が受けられない場合は,健康保険の適用対象となります。

業務災害として申請中の取扱いについて

業務上の傷病として労働基準局に認定を申請中の未決定期間は,1応業務上の取扱いをし,最終的に業務上の傷病でないと認定され,更に健康保険による業務外と認定された場合には、さかのぼって療養費,傷病手当金等の給付を行なう。(昭和28年4月9日保文発第2014号)

保険事故と保険給付について

保険事故は,事故が発生したときに保険者が保険金の支払いをしなければならない事実をいいます。この保険事故と健康保険法上の保険給付との関係は以下のとおりになります。

疾病・負傷

給付理由被保険者被扶養者
現物支給を受けた場合療養の給付
入院時食事療養費
入院時生活療養費
保険外併用療養費
訪問看護療養費
家族療養費
家族訪問看護療養費
立替払いをした場合療養費家族療養費
医療費が高額になった場合高額療養費高額療養費
医療費と介護保険の自己負担額
の合計が高額になる場合
高額介護合算療養費高額介護合算療養費
移送された場合移送費家族移送費
療養のために休業した場合傷病手当金

出産時

給付理由被保険者被扶養者
出産した場合出産育児1時金家族出産1時金
出産のために会社を休んだとき出産手当金

死亡時

給付理由被保険者被扶養者
死亡した場合埋葬料(費)家族埋葬料

健康保険法第2条 条文

第2条(基本的理念)
健康保険制度については,これが医療保険制度の基本をなすものであることにかんがみ,高齢化の進展,疾病構造の変化,社会経済情勢の変化等に対応し,その他の医療保険制度及び後期高齢者医療制度並びにこれらに密接に関連する制度と併せてその在り方に関して常に検討が加えられ,その結果に基づき,医療保険の運営の効率化,給付の内容及び費用の負担の適正化並びに国民が受ける医療の質の向上を総合的に図りつつ,実施されなければならない。

本条について

本格的な少子高齢社会の到来を控え、日本の社会保障全体の構造改革が緊急の課題となりました。その一環として医療保険制度の構造改革が不可避となっています。この構造改革を進めていくためにも、現在の医療保険財政の危機を回避及び現行の医療保険制度の運営の安定を確保することが緊急の課題になります。
そのため、医療保険改革の第1段階として平成9年度の法改正でその実施方法が規定されています。

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